SUPER GT 第4戦 スポーツランドSUGO(宮城)
7月20日 予選10位
7月20日 決勝15位
グッドスマイル 初音ミク Z4、2戦連続無念のノーポイント!
■悪天候のため、ワンデイレースになった第4戦
2014シーズンの折り返し、前半戦最後となるSUPER GT 第4戦 スポーツランドSUGOが7月19~20日に開催された。
予選日の19日は朝から天候に恵まれず、雨脚は弱いもののコースを覆う濃霧のせいで予選を行なうことができず、決勝日の朝に持ち越されることになった。
迎えた決勝日20日の朝。従来通りのノックアウト予選ではなく、25分間でタイムアタックをして、そのタイム順にグリッドが決まるという一発勝負になった。ドライバーはふたりが走ってもいいし、ひとりでもいいというルールだったが、GOODSMILE RACING & TeamUKYOは谷口選手のみに賭ける。なお、この状況は昨年のオートポリス戦とまったく同じである。
霧が少なくなったものの、路面は濡れている予選。谷口選手は難しい路面コンディションとウェイトハンデ80kgを積みながらも「1’30.716」→「1’29.705」→「1’29.652」→「1’29.431」→「1’28.883」と徐々にタイムアップしていき、最終的には「1’28.451」で10番手を獲得した。
■天候に翻弄された決勝レース
迎えた14時から約2時間にわたって行なわれる決勝レース。お昼すぎから雨は止み、全車がグリッドに並ぶ頃には路面も乾きつつあった。チームはここでスリックタイヤをチョイス。スタートはドライを想定したスリックタイヤで行くことに。
スタートドライバーは片岡選手。10番グリッドからのスタート。フォーメーションラップは今回3周行なわれたが、なんと途中で雨が降り出してくる。全チーム、ステイかピットインかの選択を迫られることになったが、フォーメーションラップ中にピットインしたチームにはペナルティーが課された。レーススタート直後にミクZ4もピットインしてインターミディエイト(浅溝)タイヤに変更するも、この判断がのちのち大きく響くことになる。
■作戦が裏目に出た上にペナルティーも……
アウトラップで21位まで順位を落とし、トップと2周差という大差をつけられてしまったが、トップでワンツー体制を築いていた#10、#11ゲイナーSLSがトラブルなどで大きく後退(#11はリタイヤ)、#7 Studie Z4や#61 SUBARU BRZはフォーメーションラップ中のピットインでペナルティー、#31 OGT Panasonic PRIUSはマシントラブルでリタイヤなど、上位を争うライバルが相次いで沈み、淡々と走り続けたミクZ4は徐々に順位を上げていた。
しかし雨は弱く、ラインは乾きつつあったので、チームは再びピットインさせスリックタイヤに履き替えた。その後、片岡選手は規定周回数ギリギリまでドライブし、54周目に8位までポジションを回復させてルーティンのピットイン。ここでチームが取った作戦は「タイヤ無交換」。必要最低限のピットストップで谷口選手をコースに送り出した。
タイヤは無交換なのでスリックのままだが、よりによって雨脚が強くなってきた。この状況でスリックで走っているマシンはコースアウトやスピンが続出。タイヤチョイスが大きく明暗をわけた。
さすがにこれは危険だと判断し、60周目に4回目のピットイン。タイヤをインターミディエイトに変更し、一縷の望みに賭ける。だが、無情にも雨はタイヤ変更後に上がってしまう。そのうえ、4回目のピットイン時にホワイトラインカットをしてしまい、ドライブスルーペナルティーを受けることに。この時点で残り10周とちょっと。かなり苦しい展開になってしまった。
なんとかポイント圏内を目指し13位まで順位を上げるも、ペナルティーとタイヤチョイスもあって順位は下がり、最終的に15位でチェッカーを受けた。
2戦連続優勝のあとは、2戦連続ノーポイントという厳しい結果になった。ただ、今回はランキング上位のチームが軒並み沈んだため、ポイントランキングは変わらずに1位を保っている。8月は富士、鈴鹿と2回のレースがあるので、チャンピオンシップに向けて取りこぼしのないよう、気持ちを引き締めてチーム一丸となって挑む。
タイヤ選択に瞬発力が出せたようで出せなかったレースだったなと。あの状況の中で最善の選択をしたんですけど、結果的には振り回わされる形になってしまいました。無線の不調でドライバーとのコミュニケーションが取りづらかったというのも反省点として見えてきたので、次で改善できればと思います。基本的にGSRはドライバーを中心に戦略を組み立てていくチームなんですけど、それが今回はいろんな理由で連携がとれず、選択に時間をかけて、かつ裏目に出てしまいました。ライバルチームもポイントが取れてないですが、本当はこういうときこそ強さを発揮してポイント差を広げておきたかったですね。ただ、反省点が多いのは良かったと思います。
非常に難しいレースでした。結果から言うと我慢したチームが最後まで行けましたね。ウチはやることなすことが裏目に出てしまいました。SUGOのテストでは80kgのハンデを載せていても絶好調で、そこで見つけたセットアップもあったけど、ちょっと今回の天候には合わなかったですね。あと、ハード的な要因として無線の調子がとにかく悪かったことがありました。通じているのかわからないからコミュニケーションを取りづらく、結果後手に回ってしまった。今後、同じ轍を踏まないようにしないといけませんね。応援してくれたみなさんには、いいところを見せられなくてすいませんでした。
今回のレースは色々な考えがあると思いますが、結果的に裏目に出ているという判断になるんだと思います。予選の順位があまり高くないところにいたこともあり、荒れる天候の中、本来ならチャレンジャーとして動くべきところを、ランキング上位のライバルが沈んだことによる迷いや、チームとドライバーのコミュニケーションのズレなどにより、作戦をジャッジするための歯車が狂った結果なのだと思います。誰が悪いとかではなく、少なくともプレッシャーがひとつの要因であることは確かでしょうね。
SUGOはどうも相性が悪いのか、うまくハマりませんね。我々もいろんな作戦で戦っているんですけど、天気が悪く、雨が降ったり止んだりの難しい状況で、それに対して機敏に対応したことが裏目に出てしまいました。とはいえ、勝つためにやったことが裏目に出てしまったのであり、こういうレースは賭けの要素も多いので、外して負けたことが事実。タラレバですけど、あそこがこうハマってればとかがちょっとでもあれば流れも変わったんじゃないかと思いますが、4年連続で残念な結果に終わりました。
まずは、応援してくれたのにまたもやノーポイントのレースですいません。今回は不安定な天気に翻弄されてしまいました。スタートタイヤに選択したものが小雨混じりのコンディションに合わず、スタート直後のインターミディエイトへの交換を余儀なくされました。これが今回の最大のポイントだったと思います。あとは一度狂った流れを戻すことが難しく、15位でフィニッシュという悔しいレースでしたが、ライバル勢も天気に惑わされていたようなのでポイントランキングでトップを守っているのが不幸中の幸いです。次のレースからは取りこぼしが無いようにしていきたいですね。