朝は青空が見えていたものの、10時35分からおこなわれたピットウォークの直前から雨が降り始め、路面は一気に濡れてしまう。しかし、雲の流れが早く、青空が見えたかと思えば、また黒い雲が現れ雨粒が落ちくるような不安定な天候となった。
12時からのウォームアップ走行ではウェットタイヤから走りだし、最後にはドライタイヤが履けるコンディションまで路面が乾いたが、スタート進行中にまた雨が降り完全にウェットコンディションとなった。
4号車のスタートドライバーは片岡選手が担当する。タイヤは全車ウェットタイヤを選択。フォーメーションラップ開始直前にセーフティーカースタートが宣言され、フォメーションラップをおこなわずにそのままレースが開始された。
セーフティーカー先導のまま2周回をおこない、3周目がリスタートする。ダンロップタイヤを履く2番手スタートの61号車と3番手スタートの11号車の方のウォームアップが早くセクター3で前に出られてしまい3番手に後退してしまう。だが、5周目には4号車のタイヤもウォームアップが済み、ペースを上げる。1コーナーで61号車を抜き返し2番手。さらに7周目の1コーナーで11号車の前に出てトップを取り返した。
レコードラインから路面が乾きはじめ、徐々にスリックタイヤに替えるチームが現れ、4号車も9周を終えたところでピットに入りスリックタイヤに交換と給油をおこなう。今大会は450kmレースの為、2回の給油が義務付けられており早くもそのうちの1回を済ませた。
14周目にはすべてのマシンがスリックタイヤを装着し4号車はトップへと戻る。スリックを履いてからの4号車のペースが良く2番手以下を徐々に引き離していき、3~5秒ぐらいのギャップをキープして周回を重ねていった。
33周目、244号車が車両火災でコカコーラコーナー手前で車両を止め、すぐさまセーフティーカーが導入される。消火と車両回収が済み、39周目からレースが再開される。詰まってしまったギャップを再び作るため1分38秒台で自己ベストを更新していく。河野エンジニアからもピットのタイミングが近いのでプッシュするように無線が入ると50周を走ったところで2番手の88号車に6.4秒差をつけた。
54周目、片岡選手をピットに呼ぶ。谷口選手へのドライバー交代、2回目の給油、タイヤ交換をおこない実質トップをキープしたままコースへと戻る。後ろには先にピットを済ませていた10号車が1.7秒差で迫るが、前に出られることはなく1分38~39秒代前半を刻みながら逃げていった。
62周目、13コーナーで25号車が火災の為、再びセーフティーカーが導入され、火の勢いが強い為63周目を終えたところで赤旗が掲示されレースが中断する。消火に時間が掛かり16時10分に再開のアナウンスがされるが、上空から大粒の雨が落ちてきて再開時刻が16時30分に変更された。
急なウェットコンディションの為、ウェットタイヤへの交換のみ作業が許可されたが、チームは雨雲レーダーを見ながらソフトかハードかの選択に悩む。最終的にこの後は雨が降らないと予想しハード側のタイヤを選択。
16時30分、セーフティーカー先導でレースが再開され、クラス別に整列のあと68周目にリスタート。レース序盤と同じくウォームアップの早いダンロップタイヤを履く10号車、11号車に抜かれて3番手に後退するが、タイヤに熱が入ってからは4号車の方が速く72周目に10号車、77周目に11号車を抜きトップに返り咲く。ここから再びギャップを作っていくが次第に路面が乾いていき、スリックタイヤに戻すチームが現れる。
谷口選手とピットは無線でタイヤの状況を確認しつつ、先にスリックタイヤに替えたマシンのタイムを見てステイアウトか、ピットに呼びスリックタイヤに替えるのかがいいのかを判断する。84周目、谷口選手のタイムは落ちていなかったが、ブレーキングやコーナーの感触がそれまでと変り出し、このあと大きくタイムが落ると判断し、ピットに入りスリックタイヤに交換することを選択した。
谷口選手はスリックタイヤに履き替えコースに復帰するが、日差しはなく、まだ湿った路面にはグリップせずゆっくりとステアリングを切っていく。1、2コーナーを抜けコカコーラコーナーも慎重に侵入するがリアが滑り出しコースオフ。タイヤバリアには当たらなかったもののコース復帰に時間がかかり14番手までポジションをさげた。
コース復帰後はペースを取り戻しポジションを上げていくが残り周回数は少なく、93周目に12位でチェッカーを受けた。
昨年の第4戦に続き、またもや優勝目前から逃すとてもとても悔しいレースとなりました。
優勝は81周目にスリックタイヤに交換し、ステイアウトしていたマシンを抜いていった11号車。2位、3位も同じくスリックタイヤに替えた7号車、6号車が続いた。
優勝、そして入賞も逃してしまったが、ファン投票で選ばれるベストパフォーマンス賞のJ Sport賞を受賞し、谷口選手、片岡選手が表彰された。
3週間後におこなわれる第5戦鈴鹿では今大会の雪辱を果たすとともに、応援してくれるファンの皆様の期待に応えたい。
決勝リザルト
11-7-6-60-56-31-61-10-88-52
ここまでトップ10
2-4-30-360-20-87-18-5-50-27-48-9-96-22-65