2015 AUTOBACS SUPER GT Round 4 FUJI GT 300km RACE
8月8日 予選5位
8月9日 決勝18位
良い流れが見えた中、トラブルで無念のノーポイント!
■8月8日(土) 良い流れが見えた予選
シーズン折り返しとなるSUPER GT 第4戦 富士スピードウェイ。前戦のタイ・ブリーラムではタイヤのバーストにより大きく順位を落とし、ノーポイントで終わってしまっただけに、今度こそ表彰台を狙いたい。
8日、予選日朝に行なわれた練習走行では、天気が曇りで気温も上がらず。ハードタイヤを履いての走行だったが、タイムもマシンも悪くない。最終的に8番手タイムを出して終了した。
そして迎えた予選1回目(Q1)。気温は28度、路面温度は35度と、想定していたほど上がらなかったが、最初にアタックした片岡選手は「1‘38.669」のベストタイムを出した。上位陣は38秒台前半だったため、徐々に順位が落ちていったが、なんとか12位で踏みとどまり、2回目へと駒を進めた。
予選2回目(Q2)は谷口選手が担当。数周走ったのちのアタックで「1’38.153」を記録。谷口選手いわく、タイヤは良い感じだったようだ。5位で予選を通過し、決勝は5番グリッドからと今季最上位グリッドを獲得した。
■8月9日(日) 順調に上位を走るミクSLSだったが…
マシンもタイヤも好調で、ドライバーのモチベーションも高い。そんな良い流れの中、決勝レースがスタートした。始めにステアリングを握るのは片岡選手。ローリングスタート直後、1周目で2台を抜き、3位でホームストレートに戻ってきた。その後、7号車・Studie BMW Z4に抜かれて4位に落ちるも、バトルは膠着。2位から6位くらいまでが連なり、10周以上トレイン状態が続いた。
11周目には11号車・GAINER TANAX SLSに抜かれて5位にポジションを下げたが、15周目には順位を落としてきていた65号車・LEON SLSを抜いて再び4位に立つ。
その後、順位の変動はなく、23周目にピットイン。このとき、深刻なトラブルがミクSLSを襲った。なかなかタイヤが装着できずに、20秒ほどロスしてしまう。さらに、ピットから出て行った直後に谷口選手から悲痛な無線が入る。なんと、右フロントのタイヤが外れそうになっているという。1コーナーを抜けた先で発生したため、丸々1周スロー走行を強いられ、緊急ピットイン。
今回のレースは300kmのスプリントレースで、すでにレースの半分は終わっている。ここで、完全に勝負権を失ってしまった。タイヤを再び付け直し、コース上に戻ったときには23位まで順位が落ちており、上位陣とは2周差がついていた。
とはいえ、1ポイントでもいいから欲しい。谷口選手の粘りの走りで徐々に順位を上げていったものの、周回差は埋まらず、18位でレースを終えた。
2戦連続ノーポイントという、チャンピオンシップを考えるうえでかなりの痛手を負ってしまったことは間違いない。しかし、次戦は鈴鹿の1000km。いつもより多いポイントを獲得できるレースなので、ここで優勝して悪い流れを断ち切りたい。
■関係者コメント
今回は勝てると思ったんですが……、なんだかうまくいきませんね。
やっとクルマもタイヤも全部見えて、戦えるというのも実感できたので満足はしています。GT3マシン同士のバトルも負けていなかったですし。
次はもう絶対にてっぺんに立ちますよ!
本当にもったいなくて残念な結果です。僕の立場からちょっとだけ厳しいことをいえば、今回の機械系トラブルを事前に防ぐためのチェック機能みたいなものをチームの中に作って、同じことが起きないようにしないと。とくにこの時期は、暑い中で作業して集中力散漫になることもあるだろうし、今までやってこなかったぶん、改善していかないとね。
ファンやスポンサーさんが今回期待していたことを考えると、申し訳ない気持ちでいっぱいです。今後に向けて、少しでもネジを締め直していきます。
フリー走行や予選が良かったので、結果としては残念です。今回のようなミスを出さないためにも、チームの雰囲気を引き締める必要があるかとは思います。別に緩んでいるわけではないんですけど、そういうことをちゃんとしていかないと、同じミスが出てきてしまう可能性がある。
チーム一丸となって取り組まないといけない問題ですね。
今シーズンは流れが悪いままここまで来てしまいましたが、今回の富士は手応えがあって、いけるんじゃないかという雰囲気でした。結果を見ると55号車(ARTA CR-Z)が速かったけど、2位なら可能性は十分あった。しかし、ピット作業時にトラブルがあって、もう1回ピットインせざるを得なくなって勝負権がなくなってしまいました。今年は本当に流れが悪いですね。
次戦鈴鹿は、僕がGSRに来てからおそらく一番軽いウェイトで挑む鈴鹿だと思うので、上を狙っていきたいです。
5番手スタートでオープニングラップで3番まで上がったんですけど、その前を走っていたマシンを抜きあぐねてしまって、また5番手に戻ってしまいました。しかし、ついて行けないわけではないし、スキがあれば抜き返せる位置にはいたので、チャンスを伺っていたのですが、僕のスティントはある程度我慢しなければいけなかったので、無理はしませんでした。
ピットでは残念なことになってしまいましたが、走っていれば十二分に表彰台はありえましたね。応援していただいた方々には良い結果を見せられずすいません。ポジティブに捉えれば、次の鈴鹿はウェイトを増やさずに挑めるので、大暴れできるかと思いますね。