2015 AUTOBACS SUPER GT Round 5 44th International SUZUKA 1000km
8月29日 予選17位
8月30日 決勝8位
雨量が目まぐるしく変化した1000kmのレースを8位で完走
■8月29日(土) まさかの予選1回目通過ならず
8月の終わり、夏休みの締めくくりとして開催されたSUPER GT 第5戦 鈴鹿サーキット。1966年から続く伝統の1000kmレースを受け継ぐイベントである。走行距離の長さから、入賞時のポイントにボーナスがつくため、2戦連続ノーポイントのGOODSMILE RACING & TeamUKYOとしては、絶対に落とせないレースだ。
例年、高い気温に悩まされるのだが、今年の天気はなんと雨。29日予選日は、朝の練習走行からウェット宣言が出されていた。タイヤのマッチングが良かったため、練習走行でも上位のタイムを連発し、今回のレースの期待値が上がる。「2’00.381」を記録して、一時は3番手まで上がったものの、59秒台のマシンも出てきて、結局8番手で練習走行を終えた。
予選1回目は片岡選手が担当。練習走行からの良い流れを繋げるべくアタックする。
「2‘00.412」を刻み、足切りの13位以上に入っていたが、ライバルたちが59秒台を連発し、徐々に順位は下がっていく。片岡選手も懸命にアタックするも、59秒台に入れることができず、なんと17位で予選2回目に進出は叶わず……。奇しくも3年連続の17位という結果になってしまった。
決勝レースは17番グリッドからのスタートとなる。
■8月30日(日) 表彰台も狙えた決勝だったが……
30日決勝レース。走行距離が1000kmと長いのと、F4やポルシェカレラカップといったサポートレースがあるため、フリー走行などの時間は用意されておらず、ピットウォーク後、いきなり決勝が始まるスケジュールとなった。
雨がポツポツと落ちてくる中、決勝がスタート。タイヤはウェットで、スタートドライバーは片岡選手が担当する。17位からのスタートだったが、1周目に一気に5台をパスして12位で戻ってくる。その後も驚異的なペースで順位をあげ、29周目にピットインする前には8位まで上がっていた。
タイヤを交換し、ドライバーは谷口選手へ。アウトラップで23位まで落ちたものの、55周目には7位まで順位を上げて56周目にピットイン。このとき雨は止み、路面はラインの部分が乾きつつあったので、チームはスリックタイヤをチョイスして片岡選手を送り出す。しかし、アウトラップ直後にクラッシュがあり、セーフティーカーが導入された。62周目にセーフティーカーが解除されたものの、68周目にコースアウトした車両があり、再びセーフティーカーランとなった。73周目にセーフティーカーは解除され、このとき7番手。
レースも中盤を過ぎてくると、なんらかのトラブルでペースを落とすマシン、違反をしてしまいペナルティーを受けるマシンなどが出てくる。そんな中、片岡選手はミスなく走り、3位表彰台圏内まできた。
94周目に再びピットインし、谷口選手へ交代。しかし、前のマシンとのバトル中にGT500のマシンが加わり、行き場を失ってしまった谷口選手はコースオフしてしまう。このとき、芝がフロントのエアダクトにこびりついて剥がれなくなってしまったため、緊急ピットインをすることに。この結果、大幅に順位を落として10位以下になってしまう。
この後、さらに谷口選手が痛恨の単独スピン。上位陣との差が広がってしまった。124周目に最後のピットインをし、片岡選手が攻めの走りでじわじわと順位を上げていく。レース終盤で8位まで順位を戻し、前のマシンとコンマ数秒の争いを繰り広げたが抜くには至らずチェッカーとなった。
残念ながら大量ポイントを獲得することは叶わず、シリーズランキングは12位のまま変動しなかったが、今回得た良い流れを次戦のSUGO戦に繋ぎたい。
■関係者コメント
今回は非常に残念でした。谷口選手がコースアウトしたのも、攻めて攻めてライバルより前に行こうとした結果、GT500が絡んできて逃げ場がなくなってしまったからなので仕方ないですね。ただ、チームの強さは見せられたかなと思います。17位から最高で3位まで上がりましたから。
タイヤ、マシン、ドライバーと、今回は完調だったので勝つタイミングではあったんですけど、なかなか思いどおりにいかなかったですね。まわりのライバルたちの速さについていくために、多少無理をしなければいけなかったのもツライところではあります。
いつもなら、ミスなく走ってライバルのスキを突くのがウチのチームなんですが、今回はちょっと“らしく”ないレースでした。
本番での谷口選手のスピンは初めて見ましたね。前回のホイールトラブルもそうですが、昨年はなかったミスやアクシデントが続いています。まだクルマが完全に決まってないけど、鈴鹿は大量得点のチャンスがあるから攻め過ぎちゃったんでしょうね。でも、8位までなんとか取り返せたのはよかったと思います。
今回は路面コンディションの変化とタイヤのマッチングが大変で、スタート直後は良かったけど、雨量が増えて苦しくなってきて、谷口選手はハードのウェットタイヤで行ったので、なかなか温度が上がらなくて苦戦しました。でも、中盤に路面が乾いたときはスリックがバッチリハマって、まわりより数秒速いペースで走れていました。結果論になってしまいますが、欲を言えばもう少し早めにスリックに変えたほうが良かったかなと。
次戦はウェイトもあまり増えてないので、今度こそ優勝を狙っていきますよ!
今度こそ優勝が欲しいという気持ちで乗り込んだ鈴鹿ですが、予選がまたもや17位。厳しい状況ではありましたが、決勝は長いレースなので上がっていけるだろうという期待はありました。
決勝では片岡選手が雨の中を頑張って順位を上げてくれて、サードスティントまでは順調にレースが進んでいました。僕も気合いを入れていったんですが、スプーン手前の高速コーナーでGT500とGT300とで絡んだときに飛び出してしまい、芝がフロントについたため、余計なピットインをすることになってしまいました。挽回しようと攻めたのですが単独スピンをしてしまい、個人的にとても恥ずかしいレースになりましたね……。
その後、なんとか追い上げて8位という結果になりましたが、僕の失態で勝てるレースを落としてしまい、すいませんでした。
まずは1000kmもの長丁場を応援頂き、ありがとうございました。17番手からのスタートでしたが、諦めることなく全力で戦い、ウェットとドライのコンディション変化の中を、チーム一丸で戦いました。
しかし、今シーズンは何か拭いきれない悪い流れがあるのか、思うような結果を得ることができませんでした。応援してくれている皆様にもフラストレーションが溜まる展開ですが、僕たちは決して諦めずに残りのレースも戦っていきます。引き続き応援をよろしくお願いします。