2017 AUTOBACS SUPER GT Round 5 FUJI GT 300km RACE
8月5日 予選3位
8月6日 決勝2位
70kgのウェイトを詰みながら予選3位、決勝2位
■8月5日(土) 一時はトップタイムも! 予選は3位獲得
2週間前にSUPER GT 第4戦スポーツランドSUGO、1週間前にスパ・フランコルシャン24時間レース(ベルギー)、そしてSUPER GT 第5戦富士スピードウェイと3連戦目を迎えたGOODSMILE RACING&TeamUKYO。第2戦の富士ではポールポジションを獲得しながらも決勝は2回のパンクに見舞われ、勝負権を失ってしまった。今回は是が非でもリベンジしたい。
事前の予報では雨の確率が高かったが、予選は晴れ。練習走行からドライコンディションとなった。
今回の予選は谷口選手からのアタック。予選開始直後からしばらくはコースの様子を見て、ほかのマシンが2周ほど走ったあとでピットから出発した。走り出して4周目に「1’38.685」を記録し、9番手で予選1回目を通過した。
予選2回目は片岡選手が担当。コースに出て3周目に「1’38.240」、4周目に「1’38.078」とベストを更新。途中までは暫定1位だったが、55号車(ARTA BMW M6 GT3)と7号車(Studie BMW M6)が37秒台を出してBMWがフロントローを独占し、結果3位で予選は終了した。70kgのウェイトハンデを背負っていることを考えると、ベストリザルトと言えるだろう。決勝レースは3番グリッドからのスタートとなる。
■8月6日(日) タイヤもセッティングもハマり快走
惜しくも1位を逃すが、ランキングはトップに!
決勝日も快晴。予報では決勝前に雨が降りそうとのことだったが、やや曇った程度で雨の気配はなく、気温は26度、路面温度は36度なので、スリックタイヤでスタートすることになった。最初のステアリングを託されたのは片岡選手。1周目は順位を落とすことなく、3位でホームストレートに戻ってきた。1位を走る55号車はペースが速く、はやくも差を広げられつつあったが、2位の7号車をテールトゥーノーズで追いかける。
7号車とはほぼ同じペースで走っており、なかなか抜けない状態が続いていたが、そのスキに4位争いを制した31号車(TOYOTA PRIUS apr GT)がすぐ後ろに迫っていた。ここからは31号車を抑える防戦一方の戦いに。しばらくバトルは膠着したが、31号車はピットイン。ミクAMGも26周目にピットに入り、タイヤを4本交換し、ドライバーは谷口選手へとチェンジしコースに戻った。
アウトラップでは10位以下まで落ちるも、34周目に一度は抜かれた61号車(SUBARU BRZ R&D SPORT)を34周目のストレートエンドでパスし9位に。その後も周りのピットインなどもあり、40周目には4位を走っていた。その直後、41周目には31号車を捉え3位になり、すべてのマシンがピットインした44周目には2位に上がった。1位を走る55号車との差も3.6秒まで迫っており、ポディウムの頂点も見えてきた。
だが、55号車のペースもあがり、さらにミクAMGは燃費をコントロールして走らざるを得なくなっていたため、どんどん差を広げられてしまう。そして順位は2位のまま変わらずそのままゴール。開幕戦以来となる表彰台に上った。
この結果によりシリーズランキングは1位に返り咲くことができた。現在は50ポイントで2位以下には9ポイント離している。チャンピオンシップを考えるとかなり有利になったが、まだ残り3戦あること、次戦鈴鹿は100kgのウェイトハンデを詰んで1000kmを走らないといけないことを考えると、まだまだ油断はできない。
SUPER GT 第6戦 鈴鹿サーキットは、伝統の1000kmが今年で終了する。最後の1000kmを1ポイントでも多く獲得し、チャンピオンシップに弾みをつけたい。
■関係者コメント
ウェイトを70kgも積んでいるわりには速さもあったし、ヨコハマのタイヤが良かったかと思います。スパからの悪い流れも断ち切れたし、現状ではベストリザルトでした。しかし、1位を捉えられそうでもあったので、悔しい2位ではありますね。燃料もかなり攻めたので、後半は我慢しなくてはいけなくなってしまったし。もう少し1位にプレッシャーを与えたかったですね。次戦の鈴鹿は100kg積んで1000km走らないといけないので、上位に食い込むのは厳しいかもしれませんが、そこは1000kmなので最後まで何が起こるかわかりませんから、諦めずに戦います。
途中で止まらなくて本当によかったです……。路面温度が上がらなかったおかげで、ソフトめのタイヤもしっかり機能してくれて、想定していた順位よりも上でゴールできましたし。ライバル勢も沈んでしまったし、全体を見れば流れがうちにあったレースでしたね。もちろん逆の場合もあるので、気を引き締めないといけませんが。それでもシリーズランキングはトップに立てたのでホッとしています。次の1000kmは苦しい戦いになるでしょう。
予選3位からのスタートでしたが、柔らかめのタイヤを選んでいたので路面温度が気になったんですが、決勝が始まる前には気温も下がってきたので、片岡選手もポジションを譲らずに帰ってくることができました。ピットではタイヤ無交換組には先に行かれてしまいましたが、61号車も31号車もキャッチできて、1位の55号車も見えてきたので絶対捕まえてやる! と燃えていたんですが、途中から55号車のペースも上がり、こちらも燃料が厳しくなってきたので、前は離れていくし後ろも追いついてこないから2位をキープするプランになりました。55号車に追いつきたかったですが、70kgのウェイトハンデを詰んでいて2位でゴールできたのは、期待以上のリザルトだったと思います。シリーズランキングもトップになったし、我々にとっては良い週末になりました。SPAでの鬱憤も晴らせました。
まずは2位という想定より上の順位でゴールできて満足しています。シリーズランキングもトップに立てましたしね。レース自体も内容が良くて、もっと苦しいレースを想像していたんですけど、70kgを積んで挑んだわりにはストレスが少なかったですね。ただ、次の鈴鹿1000kmは苦しいだろうと思いますけど、こんなに早い段階でシリーズランキングの2位以下に9ポイントというアドバンテージを築けたのは、良いシーズンの折り返しでしたね。